山浦陽介
岐阜県を拠点に活動する若き陶芸作家、山浦陽介(やまうら・ようすけ)はデザインと工芸そしてアートという近いようで遠いそれぞれのカテゴリーを横断する作家だ。
膨大な時間をかけて、磁器という扱いが難しい素材を用い、手作業で制作される作品は武器や貝殻など人工物と自然物の両方に備わる緊張感をモチーフにしている。見る者に工芸とは何か、技術と芸術の合間にある価値を訴えている。
山浦は幼少期からものづくりに興味があったことから、大学は静岡文化芸術大学デザイン学部に入学し、プロダクトデザインを学ぶ。そこでは、企業的な製品のプロダクトデザインを学ぶことが多かった。しかし、特定の課題を人間の思考のみで解決していくデザイン的表現に対して満足することができなかった。
考えている通りにはならず、かつ人だけでは完結しない素材を扱うジャンルは何かと探す中で、陶芸に出会う。陶芸は思考と技術を駆使しつつも最終的な完成には自然に委ねる要素が必要なのだ。そして大学を卒業後、陶芸を一から学ぶために岐阜県にある多治見市陶磁器意匠研究所に入り、磁器や鋳込みの専門的な技術を習得していく。
そんな中、工芸とアートにヒエラルキー構造があることに疑問を感じ、工芸とアートの優劣がない表現を模索することになる。山浦は大学でプロダクトデザインを学んだことから、芸術的なものを機能的に考え、機能的なものにも芸術性を見出すことが習慣となっていた。プロダクトデザイナー、アーティストそして職人が一体化したジャンルレスの作品を生み出すことを目指した結果、生まれた作品たちが今の作風に繋がっている。
槍のような直線的な武器や貝殻の曲線など人工と自然それぞれに備わる無駄を省いた緊張感ある造形美。現代建築のような水平と垂直が多様に重なり、絶妙なバランスから創造される緊張感。山浦はこのようなモチーフを再現するために、土を触る前に詳細な設計図を作出し、石膏版を重ねる鋳込み技法によって作品を生み出す。白磁は陶土と異なり柔らかく、扱いが非常に困難であるがゆえに、高度な造形的バランス感覚が要求される。
そして出来上がった作品には、白一色の形に、鋭いエッジと水平垂直が重なりあうことで生まれる緊張感が立ち現れた。山浦が体現する、緊張感を生み出す造形美には、分野を問わずすでに国内外から熱い視線が注がれている。
B-OWND
岐阜県を拠点に活動する若き陶芸作家、山浦陽介(やまうら・ようすけ)はデザインと工芸そしてアートという近いようで遠いそれぞれのカテゴリーを横断する作家だ。
膨大な時間をかけて、磁器という扱いが難しい素材を用い、手作業で制作される作品は武器や貝殻など人工物と自然物の両方に備わる緊張感をモチーフにしている。見る者に工芸とは何か、技術と芸術の合間にある価値を訴えている。
山浦は幼少期からものづくりに興味があったことから、大学は静岡文化芸術大学デザイン学部に入学し、プロダクトデザインを学ぶ。そこでは、企業的な製品のプロダクトデザインを学ぶことが多かった。しかし、特定の課題を人間の思考のみで解決していくデザイン的表現に対して満足することができなかった。
考えている通りにはならず、かつ人だけでは完結しない素材を扱うジャンルは何かと探す中で、陶芸に出会う。陶芸は思考と技術を駆使しつつも最終的な完成には自然に委ねる要素が必要なのだ。そして大学を卒業後、陶芸を一から学ぶために岐阜県にある多治見市陶磁器意匠研究所に入り、磁器や鋳込みの専門的な技術を習得していく。
そんな中、工芸とアートにヒエラルキー構造があることに疑問を感じ、工芸とアートの優劣がない表現を模索することになる。山浦は大学でプロダクトデザインを学んだことから、芸術的なものを機能的に考え、機能的なものにも芸術性を見出すことが習慣となっていた。プロダクトデザイナー、アーティストそして職人が一体化したジャンルレスの作品を生み出すことを目指した結果、生まれた作品たちが今の作風に繋がっている。
槍のような直線的な武器や貝殻の曲線など人工と自然それぞれに備わる無駄を省いた緊張感ある造形美。現代建築のような水平と垂直が多様に重なり、絶妙なバランスから創造される緊張感。山浦はこのようなモチーフを再現するために、土を触る前に詳細な設計図を作出し、石膏版を重ねる鋳込み技法によって作品を生み出す。白磁は陶土と異なり柔らかく、扱いが非常に困難であるがゆえに、高度な造形的バランス感覚が要求される。
そして出来上がった作品には、白一色の形に、鋭いエッジと水平垂直が重なりあうことで生まれる緊張感が立ち現れた。山浦が体現する、緊張感を生み出す造形美には、分野を問わずすでに国内外から熱い視線が注がれている。
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